下肢静脈瘤と共に歩んできた男の日記

20歳の時に下肢静脈瘤になり、手術も数回経験した50歳男です。下肢静脈瘤になっての経験や、病気の特徴などを調べたことをマテめていきます。

高校時代、そして就職

中学生、高校生とバスケットボールに打ち込んだ青春時代でしたが、
 
高校三年生になりいよいよ進路を考える時期となりました。
 
高校二年生の時までは、
 
「親に負担が少ないよう、絶対に国公立の大学に行くんだ!」
 
と考えて、三年生のクラス分けの時にも「国立文系コース」を希望して、そちらのクラスに配置してもらいました。
 
 
ところが今までスポーツには熱中した経験は多々あれど、勉強に熱中した経験はありませんでした。
 
自分で言うのも何ですが、特にめちゃくちゃ勉強しなくても、そこそこの点数をテストでは取れていたので、入試にしても学期ごとのテストにしても、そこまで勉強を大量にした事が無かったのです。
 
 
しかし、さすがに国立大学に進もうと思ったら、そんな甘い世界では無いのは当然です。
 
勉強しまくらないと!という思いはあるものの、いまひとつ受験勉強に乗り切れない自分がいました。
 
 
そんなある日、近所のおばさんが言った、本当に何気ない一言が僕の進路を、いや、今後の人生を変えたと言ってもいいでしょう。
 
 
僕の実家は散髪屋さんを代々営んでいました。
 
僕には一つ年上の兄がいたので、兄が家業を継ぐのかと思っていたら、兄は警察官になってしまいました。
 
僕は小さい頃から、兄がいたので安心して好きな仕事に就ける!と思い、大学進学を目指して育ちました。
 
 
しかし兄が家業を継がなくなったので、ぽっかりと後継ぎの席が空いてしまいました。
 
 
とは言え、ぼくも家業を継ぐつもりなんか全く持たずに生きてきたので、今更散髪屋さんになるつもりはありませんでした。
 
 
ところが先述した近所のおばさんの登場です。
 
 
ある日の学校帰りにたまたまおばさんに出会い、軽く挨拶をして家に入ろうとした時、
 
「○○君(僕の名前)が散髪屋さんになったら、凄くセンスがいい子やから、いいお店になりそうやね!」
 
「小さい頃から、センスがいいし、愛想もいい子やったから、お兄ちゃんより○○君が散髪屋さんになったらいいのに!と昔から思ってたよ」
 
 
と、何ともむず痒くなるような褒め言葉を言われました。
 
 
でも、受験勉強に自信を無くしていた当時の僕には、このおばさんの言葉がとても貴重で、背中を押された気分でした。
 
 
この瞬間から、
 
「家業を継ぐ」
 
という方向に完全に気持ちが変化しました。
 
 
人生的には良い決断になったのですが、選んだ仕事は立ち仕事。
 
下肢静脈瘤の僕にはキツイ仕事に結果的には就いてしまったようです。