下肢静脈瘤と共に歩んできた男の日記

20歳の時に下肢静脈瘤になり、手術も数回経験した50歳男です。下肢静脈瘤になっての経験や、病気の特徴などを調べたことをマテめていきます。

意外と楽しい入院生活

最近の医療では、下肢静脈瘤の手術だと、長く入院することは無いと思います。
 
日帰り手術が主流のようです。
 
 
しかし今回僕が書いている一連の下肢静脈瘤手術体験記は、30年くらい前のお話です。
 
ですので、この時の入院生活はおおかた一ヶ月近くに及びました。
 
下肢静脈瘤の手術後の入院生活は、明るく(?)楽しく(?)、元気な(笑)、バカンスのような毎日でした。
 
 
さすがにバカンスは言い過ぎですが、それに近いくらいのんびり楽しく過ごしました。
 
 
基本的に毎日されることはというと、包帯を外して傷口の消毒をして、またグルグル巻きに戻る。
 
点滴を少々。
 
ホントそんなもんです。
 
 
内科の患者さんと違って、基本的には日にちがたてば元気になることが間違いない外科患者は、気楽な入院生活になるもんです。
 
 
足が不自由なだけで、体はすこぶる元気。
 
食欲も旺盛。
 
毎日ゴロゴロ過ごす日々はホント楽しったなぁー!
 
 
ちなみに、手術直後の2、3日は、トイレにも行きにくいだろうということで、尿瓶(しびん)が用意されてましたが、そこはまだいたいけな青年だった僕は、恥ずかしくてとてもじゃ無いけど出来ませんでした!
 
 
看護師さんの制止を振り切って、根性でトイレまで行って用を足したことを思い出します。
 
 
入院生活は6人部屋でした。
 
酔っ払って飲み屋の二階から転げ落ちて、腕の骨折や神経も損傷したことで、手術、入院していたおじさんが、その部屋のムードメーカーとなり、とても楽しい部屋でした。
 
 
そのおじさんは割烹の大将だったらしく、しかも自分が働けなくなったその時でも、従業員さんが問題なく店を運営してくれてたみたいで、明るくて元気で、そしておそらくお金持ちだったのでしょう。
 
 
時々その方のお店の若い衆の方が、めちゃくちゃ美味しい料理を部屋のみんなの分も持ってきてくれるので、その時はめちゃくちゃハッピーでした!
 
 
なかでも忘れられないのは、全員にうなぎを丸々一匹、蒸し焼きにした蒲焼を持ってきてくれた時は感動でした!
 
当時二十歳の若造の僕は、多分このうなぎが人生初の本物のうなぎを食べた瞬間だと思います。
 
それまでは養殖物の小さいうなぎを、スーパーで買ったような鰻丼でしか食べたことがありませんでした。
 
 
病院の入院生活中にまさかこんな天然物の、しかも割烹の鰻を丸々一匹食べられるなんて!
 
 
味はもう、そりゃあまさに絶品!
 
今でもその時の味を思い出すくらい美味かった!
 
 
ただそのおじさんと連絡先交換したわけでは無いので、おそらくもう二度とあの味に出会えることは無いでしょう。
 
 
現代なら、気軽にline交換とか、携帯番号交換とか出来ますが、当時は携帯電話なんて、まだ世の中に全く存在してませんでしたからね〜〜